おんがく、あれこれ

 フジ2日目も、テント内の暑さで目が覚めた。

 夜はシュラフをまくらにして、何もかけずに眠るのが寒冷地仕様の純粋道産子にはちょうどいい。

 なんて思ってテントを出たら、となりのテントのEさんが、テントの外で寝ている。気持ちよさそうだ。というより、苦戦を強いられて命からがら帰宅して、そのまま外で寝てしまったという不本意。軽度の野戦病院みたいな状態だ。

 Eさんの目を覚まさせないように、そっと携帯ガスバーナーでお湯をわかし、カップ入りシチューを作り、有楽町駅前のコンビニで買った食パン(6枚入り)を食う。うまい。目の前には、緑のグラデーションが広がる山々。太陽光線が本気を出し始めるちょっと前。ウグイスはホーホケキョと鳴き、名前の知らない虫たちが、その存在を証明するかのような心地よいノイズを奏でる。

 山の朝はいいなぁ。

 なんて思ってたら、Eさんが起床。昔のパソコンみたいに、起動時間にものすごく時間がかかるみたい。断片化されたデータをひとつの場所に集めて、なんとか「今日の俺」をローディングしてる感じ。

 「けさ、最後までオールナイトフジを見てたんですよ」とEさん。彼は東京出身。私と同じ1981年生まれ。なんとなく自己紹介して、「今日の俺」がだいぶでき上がったところで、パンを差し出す。なんも焼いてないし、味付けしてない、ただ単なる、純然たる食パン。でもこれがうまいんだなぁ。Eさんも「うわ!食パン」と驚きながらも「うまい」。

 午前9時過ぎ。ザックに取り付けたモンベルの温度計によると、テント内では45度を差していた。とにかく日陰を・・・と、スキー場の斜面そのまんまのキャンプサイトを見渡すと、苗場プリンスに向かって左手、トイレ/給水エリア付近に、日陰がある。

 向かってみると、何人かが涼んでる。気になったのが色白のドイツ人風男子2人。彼らはなぜか、新聞(それもドイツ語っぽい)を読んでくつろいでる。肌の色の白さといい、新聞といい、男子2人といい、なんかこう、いろいろ考えさせられる2人。そんな彼らとともに、木陰で涼む。

 木陰はえらい。木はえらい。クーラーがなくても、日差しが防げるだけこんなにも涼しい!そんなことに気づいたとき、少し野生化している自分に気づいた。札幌を出て3日目。まったく風呂にも入っていなかったし。

 香水でキタナイモノをごまかして、コーヒーを淹れたら午前10時。

 さ、2日目の会場に行こう!

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■7月28日(土曜)
・SPECIAL OTHERS(グリーンステージ=序盤の2曲ほど)
・SEUN KUTI & EGYPT 80(グリーンステージ怒涛の2時間!)
・MONO with The Holy Ground Orchestra(ホワイトステージ)
・ONDA VAGA(オレンジコート=気になったので1曲ほど)
・麗蘭(フィールド・オブ・ヘブン)
・ROVO(ホワイトステージ)
・ELVIN BISHOP(フィールド・オブ・ヘブン)
・STEVE KIMOCK(フィールド・オブ・ヘブン=スタート~2曲ほど)

SPECIAL OTHERS

 積極的に見たいものがあるわけではないけど、フジという環境は、もしかしたら良いライブハウスみたいなものなのかと、この雑文を書いている2012年8月10日、ライジングサンに向かう直前に思い出している。2009年のRSR。この初日に見たのがSPECIAL OTHERSだった。「悪くないな」と思った程度だったが、緑が驚くほど多いフジの会場。しかもグリーステージの広大な環境だと、印象がぜんぜん違う。かぜのようなギターの音。軽やかなリフ。ちょっとグレイトフル・デッドっぽい感じ。

気持ちいい!

 ほらほら、2日目からテンションがあがる。でもま、スペアザは本題じゃない。とりあえず2曲くらい聴いてホワイトステージ方面に向かうと、アーティストグッズの販売コーナーがスッカスカ。ここでぶっ飛んだ。財政構造が破綻した。RadioheadのTシャツ3枚、6月のMDTで買いそびれたROVO、昨日のステージで大感動したブルーハーブ、さらにSEUN KUTIのものなど、合計2万円以上を大人買い。クレジットカードが使えたのが、大変ありがたかった。

 爆笑したのがSEUN KUTIのTシャツ購入システム。なぜか売り場係員が「好きなサイズを選んでください」というもんだから、てっきりS~Lで選ぶのかと思いきや、係員はおもむろにダンボールを差し出し「この中から好きなのを選んでください」。

 どひゃー。こんなTシャツの売り方、初めて見たぞ(笑)。箱の中からだいたい自分のサイズに合いそうなのを選ぶ。ちょっと楽しかった。アバウトといえばアバウト。でもここは、おおらかとしたい。アフリカのおおらかさ。たぶん、S~Lと各サイズあるんだろうけど、日本に輸送するまでにぐだぐだになって、いっしょくたになった・・・みたいな。

SEUN KUTI & EGYPT 80

 フジ2日目。この日の、自分にとってのメインアクトはSEUN KUTI & EGYPT 80。キーボード、ホーンセクション(トランペット、テナー、バリトン)、ドラム、パーカッションX2、ベース、ギターX2、女声コーラス&ダンスX2、そしてセウン・クティ(ボーカル、アルト)という、相変わらずの超大所帯。そして彼彼女らがこしらえる猛烈なグルーブ感の「鮮度」は、3年前とぜんぜん変わってなかった。

 その3年前の2009年。私がフジ初参戦時に、彼らの名前を見て「これはもしかして」と気になったバンド。ところ天国でオフィシャルガイドを買い、彼らのページを開くと「フェラ・クティの実子(男)で・・・」とある。何の前知識も無く、ただ名前だけがピンときた。それがSEUNとの最初の出会いだった。

 「どんなものだろう」。2012年と同じグリーンステージで、彼らの「初フジロック」のパフォーマンスが始まった。すさまじいアフリカンビートのポリリズムと、ある種の刺激臭すら放ってるんじゃないかと思うほど「激甘」なフトコロ広いメロディが、縦横無尽に鳴りまくった。心底驚いた。

 「こんなに楽しいビートって、あるんだ!」と。

 その3年前は、グリーンステージ+オレンジコートの2ステージだったが、今年はグリーンステージのみの2時間1本勝負!これで興奮しないわけがない。

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 シンプルなリズムどうしがシンプルに重なり合うだけなのに、なんでこんなに熱いビートになるんだろう!ブルースの原型のような“原始力ブルージー”を宿したギターは今年も絶好調。コリコリとした軟骨みたいな、独特のコクを含みながら、執拗に、これでもか、これでもかと、ひたすらリフを刻む。そのリフとリフの間を、乾いた黒いでっかいビートが、大型動物のような存在感を際立たせながら、のっしのっしと大地を突き進む。そしてSEUNの情熱的なサックスが、空を裂くように鳴り響く。熱い。カッコイイ!その熱さをホーンセクション陣がさらに過熱し、キュートなコーラスとダンスが彩りを添える。

 それは狂気的というか、もう狂喜的な音の饗宴だ。聴き続けると、快/不快を判断する五感の整理系が、だんだんバカになっていく。昔付き合っていた女のことを、頼んでもいないのに思い出させたりする。こんな音楽体験、いままでほとんど無かった。だんだん頭がおかしくなってた。ただ単に「楽しい!」と、快だけを判断するスイッチだけが入りっぱなしの状態。

 まさに「歓喜のグルーブ」。ベートーヴェンの「交響曲第9番」と同じベクトルがアフリカにもあって、その要素がヨーロッパ世界とはぜんぜん違う進み方をしたら、SEUN KUTIに通じるんじゃないか。などと、もう頭の中がワケワカラナサスギ状態だった。

 そのSEUN。ライブ中「俺たちがやっているのはアフロジャズなんかじゃない。アフリカの音楽だ!」と言っていた。その通りだ。アメリカ本土でアフリカを想像するような、妄想のジャズなんかじゃない。彼らはもっと赤道に近い音を、タフに聴かせる。それはすごくフィジカルで、ステージが進むにつれフイジカルさが増していく。気づけば、感情だの脳みそだのとうクソみたいな自意識のディフェンスをボコスカぶん殴ってきれいさっぱり壊されている。ヘヴィパンチを食らわすボクシングのようなパフォーマンス。ただただ、ただただ、グリーンステージのモッシュピット最前列で、ワーキャー歓喜しながら、猛烈なアフログルーブの饗宴を聴きまくってた。阿波踊りだった。踊る阿呆だった。私は。

 歓喜のグルーブ。強烈なビート。腰と脳に来る“原始力”。

 くぅぅぅうううう!たまんねぇ!電化マイルスを聴くときと同じ「くーたまらん!」が、怒涛のように押し寄せる。

 肌の色が白かろうが黒かろうが黄色かろうが、なんかこう、人間たれば当然に感受するはずの普遍的なグルーブ、ダンスミュージックの鋳型。心理学者ユング言うところの集合的無意識のツボを、執拗なくらい押しまくる。最高なバンド。1曲10分くらいありそうな長尺セッションあり、2011年のアルバム「From Africa with Fury: Rise」からの曲もあり、2012年11月の日本ツアーの告知もあり。あっという間に2時間のステージが過ぎ去っていった。

 アンコールでは、リズムをバッキバキに刻む高速アフロビート。それは大型動物が猛スピードで疾走するような、強烈なアフロビートだった。楽しかった。最高に楽しかった。Thankyou!SEUN!またフジで会いたい!

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MONO with The Holy Ground Orchestra

 SEUN KUTI後は、大ボスと闘い、限りなく残りHPがゼロに近い状態だった。体がきしみはじめていた。とにかくホワイトステージ目指して歩いてた。

 グリーンステージ~ホワイトステージ間には緑の森。杉や白樺などの樹木がもりもり。それぞれの葉っぱは、緑と青の間で、乱反射しまくりながら天然のグラデーションを見せる。夏がビカビカ発光している。葉っぱたちが発光すればするほど、木の下に大きな影ができる。昼間の木々たちは、やさしい。そんな木と木の間から、電気的に増幅された、大きな、ひたすら大きなギュォォォォォオオオオオオオオという反復的な持続音が聴こえてきた。

 その音は、なんか聴いたことがある!

 あ!monoだ!

 叙情的ってどんな感じだよ。叙情的を説明しろといわれたら難しい。とにかくこう、別れたくない人と別れる気持ち。愛別離苦。哀切という感情を音で表現すると、こうなるんじゃねぇか。という音を、monoはバンド+オーケストラの編成で表現している。と言えばいいのだろうか。

 私の拙い言語能力では、あの「大きな音」を、うまく表現できない。宇宙的といえば簡単だけど、もっとこう、産みの苦しみを乗り越えるような、飛行機が離着陸するときの衝撃のような、宇宙船が大気圏を突入するときの摩擦力のような音。少し怖いけど、なんか温かい音。苗場という非常に解放的な環境の中で、天に向かって大放射するようなシューゲイジングの快音。

 どんなに言葉を重ねても、中心に行き当たらない広大な銀河みたいな大交響曲。このステージを見ることができて、本当に良かったな。うれしいなと思った。

 気がつけばスルスルと最前列のほうへ進み、前から2列目で、バンド+小編成オーケストラによるmonoの音を聴いていた。最後の一音が苗場の山に消えかかったとき、会場から大きな拍手が沸き起こった。

 次はオレンジコートへ向かい、今年やたら売り出している感のある「ONDA VAGA」を見に、オレンジコートへ。

 なるほど、現代の若者によるフォルクローレ/南米ポップスって感じですか。悪くは無いけど、うーん。自分には前日のLOS LONLY BOYSのギガバイト級のブルースロック的衝撃があったせいで、あまり感動はなかった。

 ・・・と、となりの会場から、なんか良い音が聴こえてくる。

 なんだろ。となりの会場、フィールド・オブ・ヘブン(FOH)へ。

愛情いっぱいのブルースロックを!/麗蘭

 仲井戸麗市の「麗蘭」は、ブルース/ブルースロック/R&Bへの愛情いっぱいのステージだった。「すげー気持ちいいぜぇ」と、適正な日本人ロッカーのノリでフィールドオブへブンの会場を沸かせる仲井戸麗市。彼が奏でるブルースロックは、絶品だった。アニマルズ「ブーン・ブーン」の日本語カバーが飛び出したときは、うれしかったなぁ。

 麗蘭の後に、同じ会場に出演するエルビン・ビショップに、仲井戸麗市は最大級のリスペクトを送り続けた。あこがれのブルースマン(エルビン・ビショップ)のオープニングアクトを務めることができて、うれしくてたまらない!(いや、オープニングアクトじゃないんだけどね)そんなワクワク感が、大人の事情抜きの音楽への愛情が、あのとき、あのフィールドオブへブンには満ちていたんじゃなかしら。

 観客も自然とレスポンスを送る。自然に、ブルースロックで演奏者と観客が溶け合うステージ。

 「毎月ここで(フィールドオブへブンで)ライブやりたいぜ!」と、ギターを手に叫んだ仲井戸麗市。オリジナルのアメリカンテイスト溢れる良曲「ガラガラヘビ」なんかも披露し、初めて見た麗蘭にそのまま痺れた。この直後にROVOがホワイトステージで演奏するスケジュールだった。「ROVO見ようか、麗蘭見続けようか」。激しく悩んだ。ROVOの日比谷MDT(2012年6月17日)を脳内で再生しながら、進行し続ける麗蘭のステージを比べていた。カツ丼にするかカツカレーにするか。そんなレベルの悩みじゃない。二度とこない一瞬のステージの、どちらに賭けるか。大げさだけど、人生の投資だ。それくらい悩んだ。でも悩み続ければ、MDTも麗蘭もかすんでいく。

 「これじゃいかん!」

 大見得を切って、麗蘭のステージを最後まで見ることにした。そして、何度となくエルビンへの敬愛を込めていた仲井戸麗市の言葉を信じて、エルビン・ビショップのステージを見ることも決断した。正解だった。もし麗蘭が出ていなかったら、エルビンへの期待も、あれほどではなかっただろうなぁ。なんて勘ぐりたくなるほどの正しさを、仲井戸麗市は教えてくれた。ような気がする。

大地から天空へあるいはD.D.E/ROVO

 麗蘭のステージが終わったら、ただちにホワイトステージへ。ジプシーアヴァロンのアップダウンがもどかしい。アヴァロンの坂を下ると、ホワイトステージの様子が手に取るように分かる。やっぱりすごい人。下りながら「Compass」のスパニッシュ系の情緒あふれるメロディアスな音に、早くも脳みそがやられ始める。

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 少しずつ前へ進んで、遠くに勝井祐二、その奥に芳垣さんのドラム。かろうじてメンバーが見える位置で、続く「Sino Dub」。山本精一のギターリフが重なるたびに、苗場の緑が、空が、ほこりっぽい地面が、なんでかキラキラ輝き始める感じ。今年のMDTでも大感激したけど、やっぱりROVOのライブは最高だ。同じ曲なのに、見るたびに「やっぱり今日のライブのほうがいいなぁ」と体が反応する。展開はそんなに複雑ではないし、最近のROVOにしては大胆と思えるほど開放的な、牧歌的とも思えるこの曲。でもやっぱり「今日のライブのほうがいいなぁ」。

 そしてラストはやっぱり「D.D.E」。シンセのリフから、メンバー全員で最終決戦に突撃するような大団円。あんまり音楽と社会性を結びつけるのは本望じゃないけれど、いろいろ「生き辛い」21世紀の日本。でもこの曲を2011年、震災からわずか2ヵ月後の日比谷野音MDTで、このタフな楽曲を聴いたとき「あ、俺、いま、生きてるんだ!」と、当たり前の事実に気づかされた。そんなバイタリティに富んだというか、とにかく熱い曲。

 せつなくて感傷的な勝井祐二のエレキ・ヴァイオリンの音色。良い事も悪いことも、ぜんぶひっくるめて猪突猛進していくような、ある意味無慈悲な、それでいて慈悲深いツインドラムのビート。ROVOがつむぎだすグルーヴは、痛快なほどオプティミスティックだ。「D.D.E」中盤の記憶を巻き戻すような、どっか遠くへワープするようなブリッジから先は、やばすぎた。毛穴が開いた。瞳孔開いた。苗場が飛んだ。遠くへ飛んだ。飛ばされた。

ブルースマンは「B級の日本語」を/エルビン・ビショップ

 ボトルネックのスライド主体で、コクのあるブルースロックの大多発地帯。エルビン・ビショップが奏でるギターの音は、ブルースへの扉をゆっくり開けて、気づいたら誰もをブルースの虜にしてしまう。そんな魅力が炸裂する、稀有なステージだった。

 名前だけなんとなく知っていたエルビン。でも彼がポール・バターフィールドとブルースバンドを組み、王道ともいえるアメリカンブルースロックの道に名を残す偉人だということは、少しも知らなかった。そんな肩書きなんかどうでもいい。ただブルースとお姉ちゃんが大好きなギタリストが、そのまま年を取り、2012年のフジロックに駆けつけた・・・。と、エルビンのステージに敷居の高さ、とかくありがちなブルースへのバリアは、全くといっていいほどなかった。

 とにかく楽しい。ギターを弾けば絶品。歌えば渋い。それでいて「ワタシノニホンゴハBキューデス!」「ツリバカニッシ!」。メンバー紹介でベーシストを紹介するときは「ベースソウシャ!」と、日本語を話すのがうれしくてたまらないエルビン。かわいかった。でもでも、どっこいスライドを使ったギターの音色はセクシーで、アメリカの良いにおいがする。ブルースの伝道師みたいなフレーズが、これでもか!これでもか!とテンコモリ。このギャップにも、クラクラっときた。

 トロンボーンと女声ベーシスト(良い音出してました)の存在感も意外と大きかったが、やはりエルビンだ。演奏中に勢いあまってボトルネックが脱落し、ステージ外に落下してスタッフが拾いに駆けつけるという、キュートすぎる場面も。その後、ステージを降りて、まさかの客席の中にギターを持って突っ込んでいくというパフォーマンスあり、観客の中から「これだ!」とエルビンが見つけた女性(かわいい女性)を、エルビンがステージまで引っ張ってて、ギターを弾かせるというギターウルフ並みのアクションも飛び出し、会場はまさかの展開に唖然→大興奮。最高のステージだった。

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 エルビンが終わったとき、時間は午後7時を過ぎていた。フィールド・オブ・ヘブン内のフードコーナーで、チョリソードッグ、フライドポテトなんかを所望して、次はSteve Kimock。序盤はおお、ジェリー・ガルシアが奏でるような、ハッピーなカントリー風味のギターを聴かせてくれる。気持ちいい。けどその気持ちよさが次第に睡魔へと置き換わっていく。

 今日はSEUN KUTI(13時~15時)、MONO with The Holly Gohst Orchestra(15時~16時)、麗蘭(16時~17時)、ROVO(17時~18時前)、エルビン・ビショップ(18時~19時)と、アフロビート、大宇宙サウンド、最強の日本語ブルース、最強のトランスロック、幸せいっぱいアメリカンブルースをスポンジのように浴びまくった。Steve Kimockのステージはこのあと3時間にも及んだらしいが、今日は撤収。ノエル・ギャラガーで客が寄せ集められていることを予測し、キャンプサイトへ。無料のシャワーは案の定、すぐに浴びることができた。

 汗でベタベタした体を、野戦状態のシャワーコーナーで大雑把に清めた。

 すると苗場の夜風が、より一層涼しく感じた。

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