2009年8月、ライジングサン@石狩湾新港のアーステントで6年ぶりにギターウルフのライブを見て以来、彼らがつむぎだす爆音ミラクルロックンロールに再び痺れた。スピーカーから電気、いや雷みたいな爆音ノイズが、ピーピーガーガー鳴り響くアーステント。それからというもの、完全に狼ロックのとりことなった俺は9月のロッケンローサミット@渋谷、そして12月6日のベッシーホール@札幌と、ギターウルフを追い続けている。
こうして地上最強のロックンロールアイドルとしてのギターウルフを”再発見”した2009年を締めくくるかのように、ギターウルフは5曲入り15分のミニアルバム「ジェット サティスファクション」をリリース。仕事と私用でドタバタしてた年末をやりすごし、2010年1月3日、俺は札幌のタワーレコード・ピヴォ店で、特典シールのおまけ付きを買った。2010年、最初の1枚。2009年のライブを収めたダイジェストDVD付き。
というわけで、股関節の手術をひかえているセイジのギターノイズと高校生アクションなシャウトが真空パックされたミニアルバムの中身を、事細かに書いていくぜ!
ギターウルフ「ジェット サティスファクション」
01.ジェット サティスファクション
02.ビルディング Z
03.エジプトロック
04.ワイルドレストラン
05.デビルクチビル
<特典DVD>
・環七フィーバー
・オールナイトでぶっ飛ばせ
・ジェット13
・インベーダーエース
・ワイルド・ゼロ
・ロックンロールエチケット
(Live@新代田FEVER=2009.03.03)
・星空ジェット
・ジェットジェネレーション
・オールナイトでぶっ飛ばせ
・ケンカロック
(Live@Rising Sun Rock Festival 2009 in EZO=2009.08.14)
まずは1曲目、「ジェットサティスファクション」。バイク、皮ジャン、ロッケンロー!ウルフロックの必須アイテムをそろえて、お前がいれば最高!ファイアー!単語だけを並べると、あんまりピンとこないけれど、セイジの電撃ギターが鳴り捲れば、とたんにロックンロールする。スゲー。この感じは、電気ビートに載せてクールなグルーヴを生み出すクラフトワークとおんなじくらい、シュールでかっこいいぞ。
続いて「ビルディング Z」。朝日を浴びて、次から次へとビルディングが空を飛ぶ!意味わかんない歌詞!しかもなんでZ!意味を求めることに意味がないのかどうか、足りない脳みそで考えてたら、今度はエジプト!ファラオあり、ピラミッドあり、スフィンクスあり。クレオパトラもあるでよ。もしかすると、ギターウルフにとって火星もエジプトも同じようなものなのではないか。というひらめきが訪れる1曲。夏の暑いに日に、ビールをガンガン飲みながら爆音で聴いてみたい。
そして「ワイルドレストラン」。ギターウルフの注文は、宮沢賢治よりも少ない・・・のか。「食べたいのは君のからだ」とストレートに歌う4曲目は、フライパンの上で熱くなってるらしい。わけわかんなーい。が、3ピースのウルフロックンロールが言葉を強力に結びつくと、予定調和の文体なんてハナクソみたいに消し飛ぶんだ。「島根スリム」と歌ったギターウルフは、日本語でロックンロールする可能性を、限りなく広げている・・・のだろうか。
最後の「デビルクチビル」。この曲、1~2歳児に聴かせて、一緒に歌ってみたい。きっといけると思う。そういえば2009年12月6日の札幌ベッシーホールでは、この曲を披露した後に「UFOロマンティクス」をやってくれた。イイ思い出です。「高校生アクション」「環七フィーバー」と同じくらいギターウルフの定番曲となりそうな「ジェットサティスファクション」も最高だが、おまけのDVD が、おまけ以上の魅力があるんです。なんてたって、俺が痺れた2009年のライジングサンの映像が収められているんだから!
ちなみに新代田FEVERの日付、裏ジャケとインサートのクレジットでは「march 3,2009」となっているのに、DVDのオープニングキャプションでは「march 23,2009」となってます。いずれにせよ、1発目の「環七フィーバー」で一気に最高速度のミラクルロックが飛び出すんだ。ンな細かいこと、どうでもいいじゃねーか、ってUGなら言いそう。俺もその通りだと思う。
そんな3人のウルフたちに会いに、2010年1月24日の恵比寿リッキドルームへ行こうと思っている俺でした。
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